赤ちゃんは生きようっていう選択のもとに、一生懸命に力強い声を上げてくる。

全身全霊で、体の奥底から出すような声。

その最初の産声を、赤ちゃん自身も聞いてるんですよね。

 

私は助産師なんですね。

出産の現場に立ち会ってきて、生まれてくる人の強さ、人が生み出す力を見てきました。

今、原発っていう目に見えないところでの不安もありますよね。

それぞれが心に葛藤を抱えていたりする。

 

それでも生まれながらにして、人は生きようとする、前に進もうとする力がある。

どんな困難があっても進んでいける力強さを内に秘めてる。

それは魂レベルっていうか、細胞レベルで、みんなが持っているものだと思うんですね。

自力のところもあるけれど、サポートという他力が加わると、さらに前に進んでいける。

命と命のつながりを感じていきながら。

 

聞くときに伴走して頂いて、気付いたんです。

お産と同じなんだなって。
お母さんは、自分の体を緩めながら、命を振り絞るように産む。

助産師は待つお産をする。

互いに赤ちゃんの鼓動の音をただただ信じて待つんです。

わもんでの命と向き合うってところで、そんなことを思い出させてもらったなって。

 

命って大きいし、あったかいし、深いし。

すべての言葉を含んでると思うんです。

この世界を選んで、一生懸命に生まれてきた命。

一番、最初に自分自身の心と体が聞いた音。

それは全身を震わせながら上げた産声、力強い命の音。

 

人に信じてもらいながら、それぞれが自分と向き合っていく。

奥底にある光は、その人自身の言の葉になって、生み出されていく。

そこに携わり、お手伝いさせて頂ける。

そのことが本当にありがたいと感じています。

 

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高橋さん、ありがとうございました。

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