勇気のいる場所だったんです。

震災後に訪れていた釜石市。

「聞く」ということが、すごく必要とされていた時期でした。

 

今回、ライブがあると知って、行くなら今だと感じました。

自分の中で整理ができるって、思ったのかもしれないですね。

あのときの凄い状況を思い起こしながら、目の前に広がっている景色を見ました。

「できない」、「できていない」と自分を蔑み、否定するような気持ちがたぶん、続いていたんです。

次に踏み出すために、この場所で自分自身と向き合う。必要なことでした。

 

ライブに来てくれた高校生たちと聞き合ったときに、自分の声が湧き上がってきました。

「そのままでいいんだ」って、自分を応援する声が聞こえました。

優しくて、あったかい音でした。

彼らの純粋な心に触れさせてもらえたからこそ、聞くことができたんだと思います。

 

純粋さって、自分に素直でいるということ。

大人になるにつれて、ネガティブになったり、自分をつくってしまうことがあるけれど。

素のままに自分を認めていくことで、底にある本来の純粋さを取り戻すことができる。

そこから、無限の力が生み出されていく。

 

生きていくことに、そして「聞く」ことにも力が入っていました。

自分と相手との間を感じようとすればするほど、力が入り、凝り固まってしまっていた。

自分で枠を作っていたんだって、気付きました。

互いにただそこにいるだけで、心はもう繋がっているのに。

 

一つひとつをそのままに受け止めていくだけでいい。

素直な心で、自分自身とも向き合っていく。

まわりのみんなとの繋がりを感じながら。

この在り方を心の底に深く沈めながら。

 

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吉村さん、ありがとうございました。

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